事業報告

人権の21世紀へ ー奈良の地から全国へー

第60回 全国人権・同和教育研究大会 奈良大会

11月29日、30日に開催された第60回全国人権・同和教育研究大会には、県内、全国各地から14000人を越える参加がありました。

人権教育推進教員研修会人権教育推進教員研修会人権教育推進教員研修会

世界人権宣言が国連で採択されてから60周年に重なる記念すべき第60回大会を奈良の地で開催することができました。 奈良市中央体育館をメイン会場として行われた全体会は、参加者で満員となりました。 開会前イベントとして、VTR「継承と創造 奈良の人権・同和教育のあゆみ」が放映されました。
そして、開会行事では、全国同和教育研究協議会の髙松秀憲委員長が、「人権の確立と共生社会の実現をめざして、全力をあげて取り組もう」と挨拶されました。 続いて、奈良県実行委員会の東浦久治委員長からの挨拶の後、荒井正吾奈良県知事をはじめ来賓の方々から挨拶をいただきました。

その後、「差別の現実から深く学び、同和教育をすべての教育に普遍化すること、同和教育を軸にした人権教育を創造すること」などが基調として提案されました。そして、大会宣言が読み上げられました。 続いて、広陵町立広陵西小学校の森下和恵さんから、「一人一人の子どもが大事、すきやねん。~一年めの出会いを心にとめて~」と題して地元特別報告がされました。子どもの行動の一部分だけを見るのではなく、じっくりと向き合って認めていくことの大切さなど、教師一年めに出会った子どもたちから気づかされたことを中心に報告されました。

午後からと、30日には、奈良市・生駒市・大和郡山市の各会場で分科会が行われ、奈良県からの24本の報告をはじめ、全国から寄せられた報告をもとに熱い討議が繰り広げられました。 また、特別分科会では、29日には「水平社宣言から継承するもの・水平社宣言から創造するもの」と題したシンポジウムが行われました。
30日には、助産師の内田美智子さんから「命をいただいて、つないで、育む~輝くいのちが輝き続けるために~」、セーブ・ザ・チルドレンの園田智也さんから「紛争影響下における教育復興支援.アフガニスタンの子どもたち.」、奈良県立磯城野高等学校の黒田恵裕さんから「これでいいのか?!ケータイ・ネットと子どもたちの人権」の3本の講演が行われました。
また、奈良県文化会館国際ホールロビーで行われた「展示と交流」では、奈良県内の人権に関わる取組の紹介やコンサートなどが行われました。 さらに、関連行事として行われた水平社博物館とおおくぼまちづくり館の見学・フィールドワークにも全国からの参加者が集い、学びの場となりました。

最後に、大会の開催にあたり、報告者・司会者の方々をはじめ、運営や準備などの要員の方々、たくさんのみなさんにご尽力いただいたことに深く感謝を申しあげます。

地元報告の概要はこちらです