6月12日・19日に本年度の新会員研修会を開催しました.県内の学校・園・所から2日間で約400人の参加がありました。フレッシュな思いが交流される中、子どもに向き合うことや人とのつながりの大切さを実感しあう場となりました。
この研修会は、県内で新しく教職員・保育士になられた方に人権教育の営みの大切さを知ってもらい、これからの実践に活かしてもらうために毎年行っています。
開会行事では、西田孝寛会長(第1会場)、楮山素伸副会長(第2会場)が、子どもたちや保護者の思いに寄り添うことから歩みを進めてほしいと挨拶しました。
事務局から「奈人教の歩みと活動」について説明した後、第1会場・井芝満喜子さん(大和高田立浮孔西小学校)から「つながりのなかからみえてきたもの」、第2会場・吉田誠剛さん(安堵町立安堵小学校)から「子どもの事実から学ぶ」という演題で講演いただきました。
「子ども、保護者、地域、そして教職員がつながることを大切にしていきたい」「子どもたちが安心できる居場所をつくることを大事にしたい」「子どもが自分の思いを自分の言葉で伝えられるよう、生活綴り方を大事にしてきた」「支えになっている言葉は、『教師は片思い』という先輩教師の一言」など、教職に就いてからの体験に基づくお二人の話は、参加者にとっても身近であり、自分と重ねて考えることができるものでした。
子どもとの具体的なかかわりや実践を聞く中で、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じ、「自分のできることからやってみよう」「明日からの元気をもらった」と感想を持った参加者も多かったようです。
講演後は、分科会に分かれて、体験的参加型学習を通して研修を行いました。いくつかのワークを行う中で、コミュニケーションの大切さについて考えあうことができました。そして、グループに分かれて、「子どもが輝く学校・園・所づくり」をテーマに、自分ができること、大切だと思うことなどを出し合い、意見を交流しあいました。
さまざまな校種の新会員が集うことで、いつもとはちがう視点で考えることができ、たくさんの「発見」と「学び」を得られたようです。
今後も、一人一人の子どもたちがいきいきと輝くために、子どもたちと共に歩む教育実践を積み重ねていただきたいと思います。
【参加者のアンケートから】
○人権教育というのは、自分の一言、一言、毎日の行動、すべてなのだと感じました。子どもたちの生活一分一秒を大切に見つめていけたらなぁと思いました。
○「子どもが辛い時に力になりたい」という気持ちにすごく共感できた。私も子どもの内面にもった本音を聞きたいとすごく思った。
○自分のできることからしていけばいいという話を聞いて、少し肩の力が抜けて楽になった気がしました。
○現場の話をしてくださって、新任のわたしたちも同じような悩みを持っているので、とても励みになりました。
○「子どもは子どもの中で育つ」というのは本当に言えることだと私も保育していて感じます。
○「この子」を中心にするということは、特別扱いをするのではなく「この子」の視点になって、クラスを見つめることの大切さを知りました。
○子どもたち自身の認め合う心、つながり合う力を少し手伝うのが、教師の仕事だと思いました。
○「想いは、必ず事実の中にある」という言葉が心に残りました。
○ワークを通して、普段身の回りで行っていることでも、ひとつ工夫することによって様々な側面があるということが印象的でした。
○今まで他の校種の先生と話をしたことがなかったのでとても新鮮に感じました。
○グループでいろいろな意見を出し合うことの大切さを感じることができました。
○子どもの話をじっくりと最後まで聴こうと思いました。聴くことって本当に大切だなあと思いました。