事業報告

2009年度 奈人教 事業報告

新会員研修会

『つながり』を大切にした人権教育を

6月11日・18日に本年度の新会員研修会を開催しました。県内の学校・園・所から2日間で約370人の参加がありました。それぞれの思いや考えが交流される中、子どもに真正面に向き合うこと・人とつながっていくことの重要性を確かめ合う場となりました。

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この研修会は、県内で新しく教職員・保育士になられた方を対象に、人権教育の営みの大切さを知ってもらい、各校園所での取組に活かしてもらうために毎年行っています。
開会行事では、山本竹男会長(第1会場)、楮山素伸副会長(第2会場)が、人権教育の大切さに触れながら、子どもたちや保護者に寄り添いながら取組を進めていってほしいと挨拶しました。

事務局から「奈人教の歩みと活動」について説明した後、第1会場・岡田有理さん(三郷町立三郷小学校)から「子どもたちとの関わりの中で」、第2会場・黒松敏行さん・竹中基展さん(橿原市立新沢小学校)から「『なかまとのつながり(豊かな人間関係づくりを求めて)』 ~継承と創造も大切にしながら~」という演題で講演いただきました。「子どもたちと真正面から向き合うことの大切さ」「子どもたちを最後まで信じることの大切さ」「周りの人に助けてもらってもいいんだ」「人とのつながりの中で今を生きている」「子どもたちとの学びは今日この場限り」など、教職に就いて初めて感じられたことなど、実際に体験された話は、参加者にとっても身近な問題として説得力があり、自 分のこととして考えられる内容でした。

また、講演を聞くなかで、「自分と同じような悩みを持っていたんだ」「今の自分のできることからやっていけばいいんだ」と感じ、元気をもらって明日から子どもたちと関わっていきたいと感想を持った参加者も多くいました。

講演後は、分科会に分かれて、体験的参加型学習を通して研修を行いました。いくつかのワークショップを通し、緊張をほぐしながら、コミュニケーションの大切さについて学び合うことができました。そして、小グループに分かれて、「子どもが輝く学校・園・所づくり」をテーマに、自分の考えやできることを出し合って意見交流しました。

本研修会では、様々な校種の新会員が集まり、交流することで、いつもの現場とは違った視点での「発見」や「学び」を得ることができたようです。

今後も、一人一人の子どもたちがいきいきと輝くために、今回の「発見」や「学び」をもとに更なる実践を積み重ねていっていただきたいです。

【参加者のアンケートから】
○最初から上手くいかないのは当たり前と思うようにして、今、自分にできることを精一杯やりたいと思います。そして「できへんもん。」と言う子どもたちの力を信じて応援できる教師になりたいです。
○「トラブルが起きて当たり前であとの処理が大切」とおっしゃってた事が印象に残りました。いろんなところに様々な見方と得られることがあるのだということに改めて気付きました。
○教師は辛い事も苦しい時もあるけれど、同時に子どもたちもしんどい思いをしているということを忘れてはいけないし、自分が楽しければ、その楽しさは、子どもにも伝わると気づかされました。
○運動会の成功した話は、周りや岡田先生が感動されていたことが容易に想像できるくらい、感動するお話でした。今の自分の学校現場で、気分新たに頑張ろうという気持ちがわいてきましたので、大変有意義な講演だったと思います。
○子どもが大変だから得るものが大きいのではなく、私の気持ち捉え方の問題だと思います。
○じゃんけんから始まり、グループに分かれて話をする中で、短時間でもこれだけコミュニケーションがとれるんだなぁと思いました。
○歌「いつも太陽のように」を歌われたのが、すごく感激しました。歌ってくださった先生方も堂々として歌を誇っているのが伝わってきましたし、とてもすてきな詩でした。