昨年は世界の多くの国において選挙などによってリーダーが決められた年でした。
日本もその一つであり、年末に政権が交代しました。
その選挙を前に、新たな風を国会に送り込もうとする大阪市長の出自を暴く記事が雑誌に掲載されました。
記事によって彼を排除しようという意図の背景にあるもの、それは部落を排除する意識であり、それこそが部落差別です。
この記事に対し、彼は「遺伝子で人格が決まるとする内容」であり、「言論の自由は保障されるべきだが、一線を越えている」と抗議しました。
それを受けた出版社は謝罪、社長は辞任という事態に発展しました。
これで何かが決着したとは到底思えません。
差別した人を罰する法律が日本にはないということも大きな問題です。
法がないにもかかわらず、彼が声を上げることで差別した人が社会的に一定の制裁を受けたこの事件。
人が差別を受けたときに必要なものとは… 。
自尊感情、コミュニケーション力、人とのつながり… 。
人権教育の課題がそこにあります。