事業報告

2011年度 奈人教 事業報告

人権教育推進教員研修会

2月20日、奈良県産業会館において人権教育推進(児童生徒支援)教員研修会を開催しました
「教育上特別の配慮を要する子どもたちの課題克服」と「人権教育の推進」を目的に任命された教員が、それぞれの取組をふりかえりました

開会に当たり、中村衛副会長から「人権教育推進教員を取り巻く状況は厳しいが、現状にとどまることなく人権教育の取組を進めていこう」と挨拶がありました。

続く全体会では、事前アンケートの結果をもとに、人推教員の任務に照らした現在の課題について事務局が問題提起を行いました。

奈良県における人推教員は同和教育推進教員の営みを引き継いだものである。
その歴史は約半世紀前に県内に配置された14人の就学奨励指導員に始まり、以後すべての子どもに教育を保障するために様々な取組を進めてきました。

社会状況の変化に伴い、子どもにかかる課題は多様化しています。
そんな中、経済的に困難な生活環境にある子どもや被差別の立場にある子どもへの手厚い取組の必要性が提起されました。

また、ネット社会における部落差別が問題となる一方で、大学センター入試において江戸時代の身分制が出題されるといった状況を受け、部落問題学習をより丁寧に確実に行う必要性についても提起されました。

後半はグループに分かれ、人推教員としての一年間の取組やそれを次年度へとつなぐための取組などについて交流を深めました。

子どもたちの教育権を阻む現実がある限り、人推教員が果たしてきた取組は、制度・施策の如何に関わらず継承・発展させねばならないことを確認しました。